先祖供養  育児ノイローゼで自ら命を絶った親戚の姉さん  金縛りになって

H.Tさん(30代/男性)

いつも私に対して良くしてくれていた親戚の姉さんが、10年以上前に急死しました。30代の若さで何故、と思っていましたら、自ら命を絶ったという事でした。姉さんは田舎育ちという事もあり、自然豊かな場所で子育てをしながら生活をしたいと思っていたそうですが、ご主人の仕事の関係で都心でのマンション暮らしをしなければならず、環境がストレスになっていて、更に、言う事を聞かない幼い子ども2人の育児からノイローゼになり、高い建物から飛び降りたという事でした。

自ら命を絶った人は天国へ行けないのではないかと、葬儀以来、姉さんの事や残された家族の事が気になっていました。

それから10年近くが経って、会社の先輩と食事をしていた時に、ふと姉さんの話になりました。先輩から「寝ている時にお姉さんが来るかもしれないね」と言われた時に、背筋がぞくっとしました。その日はなかなか寝つけませんでしたが、明け方頃、金縛りになりました。「姉さんでしょ。分かったよ。」と言うと、金縛りがすーっと解けました。姉さんが天国へ行けない状態だと思いました。

金縛りにあって以来、機会を作って、姉さんの事を家族に話しました。金縛りの体験も伝えましたが、子どもからは「小さかった私たちを置いて勝手に逝っちゃったから、知らない。」と言われ、ご主人さんには「お寺で供養をしてもらったから成仏できている」と言われ耳さえ貸してくれませんでした。家族から想ってもらえていない姉さんの事が不憫でなりませんでした。家族の状態が分かっているから私のところに来たのだと思いました。

私からすれば、父の従兄弟の嫁ですので、供養させて頂けるのか分かりませんでしたが、以前、先祖供養をして頂いた事があるホームタウンさんに相談して、姉さんの供養をお願いしました。

供養の時、姉さんは感謝の思いを伝えてくれました。10年もの間どんな思いだったのかを聞いたところ、「死んだら楽になるかと思ったけど、ずっと息もできないような状態で苦しみしかなかった。」と教えてもらいました。そんな状態で10年近くも苦しみ続けた姉さんを思うと、いたたまれない思いでした。姉さんを苦しみから救う事ができ、本当に良かったと思っています。

今、生きるのが辛くて姉さんと同じ事をする人が多いのですが、自ら命を絶つと、生きて苦しいよりも何十倍も苦しい思いをしなければならない事を、伝えてあげたいと思います。