私の家は400年以上続く家系ですが、曾祖父・祖父の代から、お金が貯まらずに財を減らしてしまう流れが続いていると、父から聞かされていました。昭和30年頃、曾祖父・祖父の代で、東京で事業を立ち上げました。初めはその目新しさで繁盛していたそうですが、数年後には業績が悪くなり、挙句に残った大きな借金の返済の為に、代々所有していた山や大きな土地を売る事になったのだそうです。また、時代は平成になり、祖父と父の代で賃貸業を始め、初めの数年は新築物件の為に入居希望者が殺到して、入居待ちが多くて経営も好調でした。しかし、時代の流れで入居率が低下して、家賃を下げざるを得なくなった事もあって経営が悪化し、その後もなかなか入居率が上がりませんでした。金融機関からの借入もなかなか減らずに自転車操業のようになり、先行きを考えると不安で胃が痛くなる事が多くなりました。
その状況を知った友人から、ホームタウンの事を教えてもらい、相談に行って神事をお願いしました。神事で見て頂いたところ、今はもうありませんが以前あった木に宿っていた神様がいて、とても苦しい状態でいらっしゃると教えて頂きました。それを聞いて、敷地内に大きな欅の木があり、曾祖父の代で邪魔になって切り倒したという事を、子どもの頃に父から教えてもらった事を思い出しました。欅の神様は、苦しい状態でもう限界であったと教えて頂きました。
欅の神様から頂いたお言葉、『人の都合で植えられて、人の勝手で切られてしまい憤慨した。』を聞いて、先祖様がした事で欅の神様を苦しめていたとは知らず、申し訳ない気持ちで深くお詫びを申し上げました。欅の神様の影響があって、80年もの間お金に関するトラブルが起きていた事も教えて頂きました。家系のトラブルの原因を知る事が出来て、深く身に染みるほどの想いでした。
ホームタウンで欅の神様を祀って頂いてからは、建設後25年以上経過した物件にも関わらず入居率が少しずつ上がり、満室まであと一歩のところまで来ています。借入返済も、良い状態に向かっています。
この神事から、よく聞く『巨木を切ろうとしたら工事関係者が亡くなった』『敷地の木を切ってから災難が続く』などの都市伝説は、本当の原因が分からないだけで、わが家と同じような事があるのだろうなと思いました。わが家と同じような方がいらしたら、身をもって体験した事を伝える事も、欅の神様への罪滅ぼしだと思いました。